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e-POWERの故障・トラブル対処法|正常な音、警告灯、異音、リコール、緊急連絡先

e-POWERはモーターで走り、ガソリンエンジンで発電するため、一般的なガソリン車とは音の出方が異なります。停車中に突然エンジンが始動する、アクセルを戻すとモーター音がする、前席下からファン音が聞こえるといった現象は、取扱説明書で正常な場合があると案内されています。一方、e-POWERシステム警告灯、出力制限、焦げたにおい、煙、走行中の大きな衝撃を「特有の音」と片付けるのは危険です。

正常音と点検が必要な兆候を分け、警告灯が出たときの停止判断、リコール確認、12Vバッテリー上がり、高電圧部品の注意、緊急時の連絡順をまとめます。車種・年式で表示と操作が違うため、実車に搭載された取扱説明書を優先してください。公式情報は2026年7月26日に確認しています。

e-POWERの不調について発生時期・場所・症状を記録する図
不調が出た状況と警告表示を記録すると、点検時に伝えやすくなります。

最初に確認:走り続けず、安全を確保する状態

次の状態では燃費や修理費を調べる前に、ハザードを点灯し、周囲を確認して安全な場所へ停車します。高速道路では可能なら路肩や非常駐車帯へ寄せ、同乗者はガードレールの外など安全な場所へ避難します。車両火災、煙、負傷者、道路をふさいでいる場合は119番・110番を優先してください。

  • 赤色の重大な警告、ブレーキ異常、油圧警告が消えない
  • e-POWERシステム警告灯とともに加速できない、走行が不安定
  • 「走行制限中」「出力停止」などの警告メッセージが表示された
  • 焦げたにおい、煙、火花、液漏れ、衝突後の高電圧部品損傷がある
  • 冠水道路を走行した、車内や床下へ浸水した
  • 異常な金属音、強い振動、タイヤの破損、ハンドルやブレーキの異常がある

停車後も、オレンジ色の高電圧ケーブル、コネクター、リチウムイオンバッテリー、モーター、インバーターには触れません。ノートe-POWERは最大約350Vの直流高電圧を使用します。事故や浸水でケーブルが露出していても、自分で絶縁や切断を行わず、消防・警察・ロードサービスへe-POWER車であることを伝えます。

正常な場合があるe-POWER特有の音と振動

日産のE12ノートe-POWER取扱説明書は、システム始動後に次の音や振動が発生する場合があるものの、異常ではないと案内しています。E13でも仕組みに伴う音はありますが、年式ごとの取扱説明書で確認してください。

音・振動 正常な場合の説明 点検を考える変化
エンジンルームのモーター音 発電・駆動系が作動する音 以前なかった擦れ音、金属音、警告を伴う
エンジンの始動・停止音と振動 発電の必要に応じて始動・停止 激しい衝撃、始動失敗、異臭が続く
アクセルOFF・ブレーキ時の作動音 回生減速などに伴うモーター音 左右に取られる、制動力が不安定
急加速時のエンジン音 必要な電力を発電するため回転が上がる 加速しない、警告灯、出力制限が出る
前席下・コンソール下部のファン音 冷却ファンの作動音 異物音、焦げたにおい、停止後も異常に続く
低速時の通報音 歩行者へ接近を知らせる音 警告表示とともに鳴らない
停車中の比較的高いエンジン回転 アイドリング中も充電するため高めになる場合 回転が乱れる、黒煙、故障警告灯が出る

正常音かどうかは「同じ条件で以前も鳴っていたか」「警告表示があるか」「におい・振動・性能低下を伴うか」で分けます。スマートフォンで音だけを録って診断するのではなく、発生日、外気温、速度、アクセル操作、道路勾配、燃料残量、メーター表示をメモしてください。整備士が再現条件をつかみやすくなります。

e-POWERシステム警告灯と出力制限表示

E13取扱説明書では、e-POWERシステム警告灯はパワースイッチON時に点灯し、数秒後に消灯するのが正常です。システム異常で点灯した場合は、すみやかに安全な場所へ停車し、日産販売会社へ連絡するよう案内されています。電球確認のための一時点灯と、始動後も残る点灯を区別します。

出力制限表示灯は、駆動用リチウムイオンバッテリー残量が極端に低い、真冬で温度が極端に低い、連続上り坂などでモーターやバッテリーが極端に高温、発電出力が制限されている場合などに点灯します。点灯中はアクセルを踏んでも速度が上がりにくくなり、ディスプレイに「走行制限中」と表示されます。追い越しや合流を続けず、安全な場所へ移動します。

表示 取扱説明書の案内 行動
e-POWERシステム警告灯 システム異常で点灯 安全な場所に停車し販売会社へ連絡
e-POWERシステム警告A~H 再始動不可、出力制限、走行中停止など状態別 表示文に従い、停車・パーキングブレーキ・連絡
出力制限表示灯 残量や温度などでモーター出力を制限 無理な加速を避け安全を確保
4WDシステム警告 異常時は2WD状態になることがある 高速走行を避け、早めに点検
燃料残量警告灯 E13は約5.5L以下で点灯する目安 早めに指定燃料を補給
故障警告灯(MIL) エンジン・排出ガス系統の異常など 点灯・点滅の説明に従い点検

燃料切れでエンジンが停止したときは、e-POWERシステムの始動操作を繰り返さないよう取扱説明書に記載されています。駆動用バッテリー保護のため始動できない場合があり、燃料を補給しても始動できなければ日産販売会社へ連絡します。「駆動用バッテリーに残量があるから走れる」と考えないでください。

e-POWERの故障情報を型式・対象範囲・対応内容で確認する図
リコール情報は型式と車台番号を照合し、対象範囲と対応内容を確認します。

異音がしたときの切り分け

異音は音の名前より、発生条件を整理するほうが診断に役立ちます。音を再現するために危険な加速や急ブレーキを行う必要はありません。安全に再現できない場合は、そのままロードサービスへ依頼します。

発生条件 確認候補 安全な対応
速度に比例してゴーッと大きくなる タイヤ、ハブ、路面、駆動系 タイヤ損傷を目視し、悪化なら走行中止
段差でコトコト・ガタガタ 足回り、内装、荷物、工具 荷物を固定し、残るなら点検
ブレーキ時にキー・ゴリゴリ ブレーキ摩耗、異物、錆 制動に違和感があれば走行中止
エンジン始動時に大きな衝撃 マウント、エンジン、制御 警告・異臭を確認し販売店へ
前席下からファン音 冷却ファンの正常作動もある 異物音や焦げ臭さがあれば停止
ハンドルを切ると異音 タイヤ干渉、足回り、EPS 操舵が重い場合は安全な場所へ
高い金属音と出力低下 駆動系・エンジン系の異常 走り続けず救援を依頼

車内のペットボトル、荷室工具、チャイルドシート、ドラレコ配線が音源になることもあります。いったん安全な場所で荷物を固定し、それでも同条件で音が出るかを確認します。ただし警告灯、ブレーキ・操舵異常、異臭を伴う場合は、荷物確認を理由に走行を続けません。

12Vバッテリー上がりでREADYにならない場合

e-POWERでも12Vバッテリーが上がるとシステムを始動できません。日産FAQにはノートE13の対処例があり、救援車には12Vバッテリー仕様車を使うこと、車種別の接続位置・順番を守ることが示されています。ハイブリッド車やe-POWER車を救援車として使う可否、接続端子は車種で異なるため、自己流でつながないでください。

再始動できない場合、パワースイッチをOFFにし、キーを車室内に置いた状態で運転席ドアを一度開閉し、ナビ・ドアロックなどを操作せずドアを閉じたまま3分以上待って再始動するE13の案内があります。これは全車共通の万能手順ではありません。年式に対応した取扱説明書を確認し、不安ならロードサービスへ連絡します。

救援後に始動できても、そのまま問題解決とは限りません。バッテリーテスト、充電系統、使用期間、暗電流、ライト消し忘れなどの原因を確認します。保証付き中古車では、先に保証窓口へ連絡し、指定工場とレッカー条件を確認してください。

2026年6月のE13リコールを確認

日産は2026年6月26日、ノート、ノートオーラ、エクストレイルの一部についてリコール届出番号5834を開始しました。リチウムイオンバッテリーコントローラーの制御プログラムが不適切で、不要な異常判定によりEVシステム警告メッセージと駆動モーター出力制限が生じ、最悪の場合は走行中に駆動用モーターへの出力を停止し、走行不能になるおそれがあるとしています。

改善措置は、コントローラーの制御プログラムを対策プログラムへ書き換えるものです。ノートは6AA-E13と6AA-SNE13の広い車台番号範囲が掲載されていますが、範囲内でも対象外の車両が含まれます。製作期間と購入時期も一致しません。車検証の車台番号を使い、日産販売会社または公式情報で対象と実施済みかを確認してください。

過去の届出やサービスキャンペーンはほかにもあります。中古車は前の所有者が通知を受け取れなかった可能性があるため、契約時、車検時、名義変更後に検索します。リコール修理は対象車の改善措置であり、便乗して不要な部品交換を自己判断で行う必要はありません。

e-POWER購入前に保証・整備・診断を確認する図
保証条件と点検履歴を書面で確認し、試乗中は異音や警告表示も見ます。

緊急時の連絡順と伝える内容

状況 連絡先 伝える内容
負傷者・火災・煙 119番 場所、人数、e-POWER車、高電圧車両であること
事故・道路上の危険 110番 場所、進行方向、車線、負傷者、相手車両
故障・バッテリー上がり 加入保険のロードサービス、JAF、保証窓口 車名、型式、警告表示、走行可否、現在地
NissanConnect対応車の故障 車載の故障時サポートコール オペレーターへ表示と状態を説明
警告灯・リコール・点検 購入店または最寄りの日産販売会社 車台番号、表示文、発生条件、保証

日産の事故時案内には、ロードサービス救援コールとしてJAFの全国共通・年中無休・24時間の「0570-00-8139」または短縮ダイヤル「#8139」が掲載されています。電話番号やサービス条件は変更される可能性があるため、出発前にJAF公式サイト、任意保険証券、保証書の最新連絡先をスマートフォンと車内へ保存してください。

NissanConnectの故障時サポートコールは、対象車の車載通信機能から利用するサービスで、日産FAQでは電話番号による案内はないとされています。契約と対象装備が必要です。通信圏外やサービス未加入に備え、保険会社・JAF・販売店の電話番号も用意します。

故障時に伝えるメモ

  • 車名、型式、登録番号、車台番号の下数桁
  • 現在地、道路名、進行方向、近くの施設
  • メーターに表示された文章と警告灯の色
  • READY表示の有無、シフト操作と走行の可否
  • 異音・振動・におい・煙・液漏れの有無
  • 発生前の速度、坂道、外気温、充電量、燃料残量
  • 事故・冠水・直前の整備や12Vバッテリー交換
  • 加入している保険、保証、ロードサービス

画面を撮影できる安全な状況なら、警告表示を停車後に記録します。走行中の撮影や操作はしません。警告が再始動で消えても、重要な異常履歴が残る場合があるため、発生条件を販売店へ伝えます。

よくある失敗と安全な対策

失敗 危険・損失 対策
すべて特有音だと思って走り続ける 重大故障やタイヤ損傷を見逃す 警告・性能低下・異臭の有無で分ける
警告を消すため始動を繰り返す 燃料切れ時などにシステムを保護できない 説明書を確認し、安全な場所から連絡
高電圧ケーブルへ触れる 感電・火災のおそれ オレンジ色配線と高電圧部品に触れない
12V救援を自己流で行う 逆接続や車両故障 車種別説明書に従うか救援を依頼
リコール対象を年式だけで判断 未実施のまま使う 車台番号で対象と実施状況を照会
保証会社へ連絡せず修理開始 保証が使えず自己負担になる レッカー・診断前に承認条件を確認
安全な場所まで無理に走る 停止・衝突・二次被害 出力や操舵に異常があれば早めに停止

修理見積書で確認すること

故障診断後は、原因部品、故障コード、部品代、工賃、診断料、保証判定、リコールとの関係を分けた見積書を受け取ります。「e-POWER一式交換」といった説明だけでは、駆動用バッテリー、コントローラー、インバーター、モーター、12V系統のどこが原因か分かりません。

交換時期と修理費は車種・年式・故障箇所・保証で変わるため、ネット上の一例を確定額として契約しないでください。部品納期、代車、交換部品の保証、ソフトウェア更新、再発時の対応まで確認します。保証期間中は、保証会社が指定する工場・手順を守ります。

購入前なら故障リスクをどう確認するか

  1. 冷間から始動し、警告灯が正常に消えるかを見る。
  2. 発電用エンジンの始動・停止、加速、回生減速を試す。
  3. 荒れた路面で足回りと車内の異音を聞く。
  4. 12Vバッテリーの交換日とテスト結果を確認する。
  5. 車台番号でリコール・改善対策・サービスキャンペーンを照会する。
  6. 診断記録、修理歴、メンテナンスノート、保証書を見る。
  7. 保証でe-POWER専用部品、レッカー、診断料が対象か確認する。
  8. 未実施作業は納車前の実施を注文書へ記載する。

まとめ:正常音を知り、警告と性能低下は安全側で判断する

e-POWERでは、モーター音、エンジン始動・停止、回生時の作動音、冷却ファン音、停車中の比較的高いエンジン回転が正常な場合があります。ただし、警告灯、出力制限、制動・操舵異常、異臭、煙、強い衝撃を伴う場合は走り続けません。

安全な場所へ停車し、取扱説明書の表示説明を確認し、日産販売会社・保証窓口・ロードサービスへ連絡します。リコールは車台番号で確認し、高電圧部品には触れないことが基本です。正常音と異常を自己診断で断定するのではなく、発生条件を記録して専門の点検につなげてください。

公式情報